堤未果「ルポ貧民大国アメリカⅡ」を読みまして
前作は米国の「キャピタルリズム」の強力さに圧倒された印象でしたが、
今回はいろんな気付きがあるもの「政治と寄付」のあり方について悩まされました。
「米国の政治は企業献金をはじめとする寄付でなりたってる」って、なんとなくメディアが
言ってるから「そうなんだ・・・」と思い込んでいて
・寄付で成り立つ政治⇒国民税負担が低い
・小さな政府政策⇒民間の競争原理のもとに国民税負担が低い
こんな単純構図で、政治運営の成熟した米国。ビバ!アメリカ!!
と単純に考えていました。
日本の国会でもたまに議論になるように「何の見返りも期待しない献金なんかあるのか?」
という論点も、キリストという絶対の神を崇拝する国では「寄付」に対する考え方が
もっとピュアな領域に達していて、これも「政治に対する民力」として憧れるな・・・
などと、呑気に感じたりして。
しかし、実態書籍の中で語られていることは壮絶なコーポラティズム!企業と政治の癒着構造が
より日本より明確であるという事実。まさに税金を利用した巧妙なビジネスモデル。
(それを考えつくって点では、妙に優秀さを認めざるをえない訳ですが・・・)
大きな期待を背負って登場したオバマ大統領でさえ、
自分を大統領に押し上げた「見える手=巨額の献金」企業への不利益な政転換は
ムリでつぎつぎと公約があやふやになっていると述べています。
そういう視点で、日本も献金 ○ × 的論議がされていますが、まだやり方はいくらでもある
と言うか、一周遅れて走っていたから、まだ論議できる的、逆説的なお得感を持ってしまいました。
もうひとつ
この書籍から学んだことは「そんな理不尽な状況」を、オバマを押し上げた「見えざる手」も含めて
国民が局所・個人レベルで反省しながら、新しい行動を起こそうとすでに走り始めていること。
この点は日本人としても個人としては深く反省。
「Move Hatoyama!」見えざる手?で押し上げられたTOPなんだから、評論・客観視するのも
悪くないが、何か前に進んでくれるような行動をしないといけないな・・・と思った次第です。
まだまだ修行が足りません。
PS:「鳩カフェ」実施前は「茶番か?」と斜めに見ていましたが、「意味あるな・・・」としみじみ感じる今日この頃です。
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